2011/11/12

”モンスター”22号(2011年11月)今月の暴言

今月の暴言──10

「強い絆で結ばれた日独の友好関係は、150年にわたる長い交流の歴史の中で、先人たちが続けてきたたゆまぬ交流の努力の結果だと思います。日独交流150周年は、感謝の念を持ってこうした努力を振り返るとともに、両国関係を更に未来につなぐ機会です」(ナルヒト/「ドイツフェスティバル 絆をつなごう  ドイツと日本」10.23)。
枢軸国時代の「つよい絆」を、こいつはよもや忘れてはいまいか。日本政府によってこの5年間が克服されない限り、少なくとも旧大日本帝国の、アジアの人々を地獄の底へ突き落とした近代史を克服する努力を続けない限り、残り145年で、この5年を帳消しになどできないのだ。天皇家に連なるどの先人たちが、どのような「たゆまぬ交流の努力」をしてきたのか、聞きたくもないが、問いただすべきだろう。とはいえ、その方法すら閉ざされているのが現実だ。醜悪な歴史もひっくるめて美化するこんな公式挨拶がまかり通るご時世、反天デモが難しくなるわけだ。とほほ
(梟)