2016/04/05

安倍政権下の日米安保体制と天皇制を問う 4・28-29連続行動

安倍政権下の日米安保体制と天皇制を問う 4・28-29連続行動


■戦後日本国家の基底となった「象徴天皇制」と「日米安保体制」。それは、それまでの日本国家による植民地支配・侵略戦争の責任をあいまいにするための体制でもあった。敗戦から70年を超えた現在も、その果たされない責任=「負の遺産」は、安倍・自民党政権がどのようにあがこうが、また天皇が「慰霊の旅」を繰り返そうが、厳然として存在する。

■沖縄は、近代天皇制国家の出発点をなす「琉球処分」、沖縄差別・収奪政策、「皇民化」政策から沖縄戦、米軍支配と 「本土」からの切り捨て、「復帰」による再統合と安保前線基地化といった歴史を、戦前は日本政府そして戦後は日米両政府によって負わされてきている。

■沖縄切り捨ての日を3年前に、安倍は「主権回復の日」として天皇出席の下で、天皇万歳の声で祝った。他方で、反対住民を暴力的に排除しながら辺野古新基地建設を強行しつつ。

■「本土」に生きる者として、4・28と4・29は、改めて歴史的な視野をもって沖縄と天皇制に向き合うべき日だと考える。ぜひ集会に参加を!




4/28沖縄デー集会
沖縄「構造的差別」の歴史と現在

 講師 ● 西尾市郎さん(日本基督教団うるま伝道所牧師)

日時 ● 2016年4月28日(木)  18:00開場/18:30開始

会場 ● 文京区民センター2A(地下鉄春日駅・後楽園駅すぐ)

資料代 ● 800円


4/29反「昭和の日」デモ
4・29反「昭和の日」行動

日時 ● 2016年4月29日(金・休) 13:00集合/14:00デモ出発

集合場所 ● 柏木公園(JR新宿・西口から8分) 新宿区西新宿7-14
                        新宿駅西口から駅を出て右へ直進し小滝橋通りへ進み最初の信号を左折2分 http://www.shinjuku.info/S75269.html

 

主催 ● 安倍政権下の日米安保体制と天皇制を問う4・28-4・29連続行動実行委員会
 呼びかけ団体●アジア連帯講座/研究所テオリア/戦時下の現在を考える講座/立川自衛隊監視テント村/反安保実行委員会/反天皇制運動連絡会/ピープルズプラン研究所/「日の丸・君が代」の強制反対の意思表示の会/靖国・天皇制問題情報センター/連帯社/労働運動活動者評議会

2016/04/04

カーニバル37号 [主張]


 起動した戦争法体制下で日米安保と天皇制を問い続けよう!

 三月二九日、憲法を踏みにじり多くの批判を押し潰して強行された戦争法が、いよいよ施行された。福島第一原発の瓦解と大規模な汚染からまる五年を経て、日本国家は戦争遂行が可能な国家として新たに立ち現われたことになる。


 そしてまた、四月二日、ワシントンで開催されていた核安全保障サミットが終了した。今回の核安保サミットでは、ISや北朝鮮の名を具体的に上げ、「核を使用したテロの脅威」や「核管理体制」が重点的に語られたという。安倍はこの中で原発政策の推進を宣言し、臆面もなく「原子力の平和利用を再びリードする」と語ってみせた。さらに、政府は閣議であらためて「核兵器の保有も現憲法における必要最小限度の軍事力の範囲」としている(各紙報道)。


 そもそも「原子力の平和利用」などなく、それは単なる核の拡散に過ぎないというリアルな認識こそがすでに世界的にも主流となり、だからこそこうした「サミット」が開催されているのだ。日本は国内外に五〇トン近くのプルトニウムを保有しているが、その口実としてきた核燃サイクルは下北においても「もんじゅ」においても完全に破綻している。日本国内に保持できないためアメリカに送り出そうとしている高純度プルトニウムについては、サウスカロライナ州からも受け入れ拒否の要求が出ている。


 政府や規制委が「世界一厳しい」と自称する原発の新規制基準が、その安全性において批判され、大津地裁の決定により、稼働したばかりの高浜原発が停止させられたことは記憶に新しい。世界を「リード」するどころか、福島の事態を招き、いまだ収拾もできない企業や「学者」の能力水準の低さは明らかだし、彼らと軍事傾斜を強める日本政府、政府機関によりなされる「原子力の平和利用」は、はっきりとした核の拡散だ。このような日本国家の政策こそが、東アジアの政治状況と相まって軍事緊張を高めている。世界経済の減速と停滞、そしてとりわけ国内消費の低迷のなか、もはや軍需や「国威発揚」を目的とするイベントなどの事業くらいしか新たな投資先を見いだせない大企業は、こうした政策への後押しとそれによる収奪強化ばかりを深めているのだ。


 おりしもアメリカでは、トランプ共和党大統領候補が、安倍に呼応するがごとく、アメリカの核政策を転換して日本や韓国にも核保有を認めよとまで主張している。安倍は、今回の訪米において、オバマ大統領にあらためて辺野古基地建設の遂行を約束した。敗訴の可能性を恐れて沖縄県と「和解」してみせたばかりの政府は、会談での「口約束」をテコに、またも強硬路線をとってくることが予想される。


 私たちは今年も、反安保実行委との共催で、「安倍政権下の日米安保体制と天皇制を問う四・二八〜二九連続行動」を準備している。サンフランシスコ条約が発効した一九五二年四月二八日は、沖縄を切り捨て、米軍の支配下に置くことによって日本の戦後をスタートさせた日だが、現在に至るまで、この事態が基本的には変わっていない。そのことは、沖縄の米軍基地、とりわけ辺野古や高江の状況にも明らかだ。そして、昭和天皇裕仁がこの経過において「天皇メッセージ」などの形で、自らに対する戦争責任の追及から逃れるために、沖縄の「売り渡し」を積極的に推進した事実は、何度でも記憶喚起されなければならない。「構造的沖縄差別」(新崎盛暉)として捉えられる現在の状況は、安保条約をベースとする日米関係と天皇制こそが支えてきたものでもあった。


 近いところではフィリピン訪問や東日本大震災など、天皇明仁と美智子をはじめとする皇族たちは、戦争や災害への「慰霊」「追悼」などを国内や海外で繰り返すことを通じて、その「権威」をさらに高めているかに見える。これらは、スキャンダルまみれの政府や自民党への批判すらもなし崩しにして、現体制を大枠で支持させる影響力として機能するだろう。今回の連続行動は、日本国家の侵略戦争・戦後責任を、現実の政治過程にあらためて位置づけなおし、戦争国家体制を撃つものでもある。多くの人びとの参加を呼びかけたい。(蝙蝠)

反天皇制運動カーニバル 37号[通巻380号]

反天皇制運動カーニバル
37号[通巻380号]
2016年4月5日発行


主張 ◉起動した戦争法体制下で日米安保と天皇制を問い続けよう!


貝原浩のあの時・この時 ◉ヒロヒト・アキヒト・岸・小泉・安倍


状況批評 ◉ 朝鮮高校無償化の意義と現状─佐野通夫


反天ジャーナル


書評 ◉ 太田昌国『〈脱・国家〉状況論』─斉藤日出治


太田昌国のふたたび夢は夜ひらく〈72〉 ◉ 米大統領のキューバ訪問から見える世界状況─太田昌国


ネットワーク ◉ 「多摩地域メーデー」あらたに始まる─井上森


声明 ◉ デモは権利だ! 恩恵ではない 2016年2・11反「紀元節」行動における機動隊の理不尽な規制とデモ妨害に抗議する─安倍戦争国家と天皇制を問う2・11反「紀元節」行動


野次馬日誌


集会の真相


反天日誌


集会情報
(3・11を反原発と責任追及の日に!電力会社への抗議デモ/辺野古への基地建設を許さない 3・27新宿デモ)


神田川