2014/09/10

カーニバル18号[主張]

  「天皇制と民主主義」公に議論できる場をつくり出したい!


 九月三日、第二次安倍改造内閣が発足した。主要閣僚六人を留任させ、新たに加わったメンバーも「戦後レジームからの脱却」をめざす安倍と信条を同じくする者たちだ。大半が日本会議のメンバーである。
  虚しくなるばかりの言葉を連ねるだけではなく、平和主義や人権についてその原理を語り、高尚な原稿を書きたいのだが、いかんせん今の私の力量ではそれは望めない。この歴史修正主義者たちのことを直接取り上げるしかない。
 新たな政調会長となった稲田朋美は、毎年足しげく靖国神社を参拝している。河野談話に対して、「虚偽で自分の国の名誉が失墜している。名誉回復のために政府も与党も、言論人もマスコミもがんばっていく必要がある」「私たちの先人(が作った国=筆者)が、犯罪国家であると流布されている現状は変えていく」と述べる。その主張は、白昼堂々ヘイトスピーチを繰り返し「殺せ!殺せ!」と私たちのデモの沿道で連呼する在特会とまったく同質のものである。
 敗戦から六九年たった現在、私たちはこのような信条を持つ政権と対峙している。帝国主義を肯定するような言説が当たり前のような空気は息苦しく、窒息しそうである。それにしても、敗戦を経験し、六〇年代の運動、福島原発事故と、何度も転換する機会があったにも関わらず、途切れることなく継承される国家体制を問うことをしない不気味さ。それはいったいどういうことなのだろうか?
 それでも、原発再稼働をはじめ、秘密保護法、集団的自衛権公使に反対する民意が半数を超えていることは、かすかな希望といえよう。
  しかし、「デモはテロ」と発言した石破が地方創生相。ヘイトスピーチと民主主義の正当な手段としての抗議行動をまったく同列視し、国会周辺デモを規制すると発言した後、さすがに訂正した高市は総務相。こういう二人が入閣する内閣とは、民意に耳を傾ける姿勢など微塵もないということである。麻生も以前「ナチスをまねて」と発言したが、未だに留任している。
 「切れ目のない安全保障法制の整備を加速させる」そのための内閣、「実行、実現内閣」と安倍は名づけたというが、民意の表明を規制の対象としか見ることができず、独断でやりたいようにやるその手法を「独裁」と呼ぶのではないのか。「積極的平和主義」という言葉にしても、本来は、戦争だけではなく差別や貧困のない社会をめざした考えを指すという。言葉に対して真逆な解釈を平気で行うこの男の図々しさ、そして、それが許されるほどこの社会は病んでいる。 沖縄辺野古への基地移設準備は暴力的に進められている。川内原発再稼働の新規制審査も、火山学者の見解やパブコメに寄せられた多くの人々の意見をまったく無視した形で、合格の判断が下されようとしている。これほど危険な地盤の上に建つ原発を再稼働するなど信じがたいことだ。この暴挙を絶対に許すわけにはいかない。
  このような極右安倍政権の対極として、「民主主義者」として天皇夫婦を讃える言論が頻繁に聞かれるようになった。天皇制を議論する自由は公にはない。反天皇を唱える者は常に暴力に脅かされる。不自由を強いられる。私たちはその体験を通して問うのである。暴力と一体の制度が果たして「民主的」といえるのか。その制度を体現する天皇個人とは?
  私は議論したい。様々な意見を出し合って思考したい。けれども、この国ではそれは許されない。民主主義を良しとし、天皇夫婦がそれを体現しているとするなら、まず民主主義の原理から考えることが、言論者としての責任だと思う。天皇を個人として讃美することは、結局のところ天皇制の強化に向かう。極右政権批判が天皇讃美に直結することの大きな問題性。そこに生じる矛盾を突く言葉を、私たちは作り出したいと思う。そうでなければ、あまりにも貧しく悲しいこの国の戦後民主主義の帰結である。
  「戦争のできる国」の姿が具体性を帯びてきた今年、「安倍戦争国家の『追悼』を許さない!8・15反『靖国』行動」には、二五〇人もの仲間が集会に集まってくれた(集会報告参照)。その後のデモに対する右翼の暴力は凄まじいものであった。それに対して、私たちは弁護士も交えて反撃の準備を進めている。
 「天皇制と暴力は一体のものであることを、言葉をもって明らかにするぞ!」と「殺せ 殺せ!」の罵声を浴びながら固く心に誓ったあの日。暑い夏が終わろうとしている。しかし!運動は続くのだぞ。                   (鰐沢桃子)

反天皇制運動カーニバル18号 [通巻361号]

反天連機関紙 反天皇制運動カーニバル18号 [通巻361号]
2014年9月9日発行


主張  「天皇制と民主主義」公に議論できる場をつくりだしたい!

貝原浩のあの時・この時  【2001年10月】 アフガニスタン戦争始まる

状況批評  ガザ攻撃をとおして見えた「イスラエリゼーション」─田浪亜央江

反天ジャーナル

書評  一人ひとりの「死」の具体性と国家の責任を問い続けるために ─山田昭次『全国戦没者追悼式批判』─蝙蝠

ネットワーク   ヘイトクライムは誰をなぜ憎悪しているのか─藤田五郎

太田昌国のふたたび夢は夜ひらく〈53〉  「慰安婦」問題を語る歴史的射程(その1)─太田昌国

野次馬日誌◉ 8月1日~9月3日

 集会の真相
  • 2014年平和の灯を!ヤスクニの闇へキャンドル行動         
  • 黙祷と国家を考える 8・15と3・11
  • 安倍戦争国家の「追悼」を許さない!反「靖国」行動
 

集会情報

神田川


 
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2014/08/18

2014年8月8日に東京都公安委員会に提出した、「反『昭和の日』行動実行委員会」による「苦情申出書」

今回の8月15日の行動に対する、右翼暴力団らの妨害はすさまじいものでした。
私たちは、この8月15日の行動にあたり、事前に警察に対して不当に基本的人権を侵害することのないよう申し入れを行い、あわせて、本年4月29日に新宿で行われた「象徴天皇制の戦争・植民地支配責任を撃つ!反『昭和の日』行動」における、右翼暴力団らのデモ隊に対する暴行を是認するかのごとき不当な警備について、苦情申出を行なっています。
今回の右翼暴力団の悪質な攻撃や、それを許す警察の警備態勢に対する抗議を、どのように対応するかについては、現在検討中ですが、以下に、8月8日に東京都公安委員会に向けて提出した、「反『昭和の日』行動実行委員会」による「苦情申出書」を掲載します。



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苦情申出書

東京都公安委員会御中
2014年08月08日
2014年4月29日に、新宿区柏木公園を出発地点とし、同公園を解散地としたデモ行動に対する、警視庁新宿警察署・警視庁四谷警察署の警備課と、警視庁警備部および警視庁公安部による規制に関して、警察法第79条に基づき苦情申出を行う。

1、苦情申出人の氏名
反「昭和の日」行動実行委員会
実行委員 ××××××
東京都××区××××町××-××-×× ×××××
電話/Fax:××(××××)××××
2、苦情申出の原因たる職務執行の日時、場所とその概要について
年月日:2014年4月29日
時間: デモ行動 同日15時05分~16時15分ころ
この日、東京都新宿区の柏木公園に集合して「象徴天皇制の戦争・植民地支配責任を撃つ!反『昭和の日』行動」によるデモ行動が、同実行委員会により実施された。
同日の行動には、子どもや老人も参加していた。そして、このことは、申出人らが事前に新宿警察署に赴いて、デモに伴う道路使用許可申請を提出した際に、警備担当者らに対し明確に述べており、警備担当者も知るところであった。
それにもかかわらず、当日の警察官による警備は厳しいものであり、デモ行動への参加者は、行動の最初から最後まで警察官の強い規制に身をさらされ、その思想・信条に基づいた表現が制約された。これに加え、警察官は、指揮官車両や歩道上から、参加者の顔や全身の写真や動画を撮影し続けた。
こうした不適切な警備はこれまでに繰り返されており、デモ行動の申請にあたって、別紙資料を作成し、申し入れを行っているので、これを末尾に添付する。
3、苦情申出の原因たる職務執行による不利益と、これにかかわる警察職員の執務の問題点について
この日の苦情申出人らの行動に対し、「警備」の名目のもとに警察官が行った職務執行は、日本国憲法に基づく個人の自由や権利を著しく損なうものであって許されない。
警備・公安警察による不適切な警備行動は、右翼暴力団による暴行や妨害を助長するものであり、これは速やかに糺されねばならない。
近年、右翼団体の排外主義的な政治活動が猖獗をきわめ、それとともに右翼暴力団の構成員らによって、集会やデモの参加者が直接的な暴力にさらされる事態も頻発している。
昨年2013年の4月29日の行動において、苦情申出人らを含む実行委員会は、当初考えていたコース上で、右翼街宣車が定期的に街宣をしているという情報を得たので、参加者の安全を守りつつデモを実施するため、デモの進路を大幅に変更した。しかし、その警備担当者の情報に示唆されて変更したルートのうち、新宿駅周辺においては、ほぼ全面にわたり、あらかじめ右翼暴力団らの大型街宣車が配置されており、デモ行動は強く規制され、アピールの声はかき消され、行動の目的の達成は大きく損なわれた。新宿周辺は、警備当局の意向により、むしろ右翼暴力団の大騒音の街宣の場と変えられたのであった。
このような事実に基づき、今回の行動においては、右翼暴力団の街宣車が苦情申出人らを含む実行委員会の行動を妨害することのないように、事前に強く要請した。しかし、今回の行動においては、右翼暴力団の街宣車こそデモの進路から遠ざけられたものの、右翼団体の構成員らは拡声器等を手にしつつ、デモの最初から解散地に至るまで追尾し、妨害を重ねた。
右翼のあるものは、デモのルートに木刀らしき物体を隠しておき、デモ隊列が通りかかるや、それを手にして襲撃まで企てた。今回は警備の警察官により寸前で抑止されたが、これまでにも、例えば2011年8月には、右翼がナイフを持って襲撃を企てたという前例があり、右翼によるデモ行動への参加者に対する暴力が、どのような形で行使されるかは、もはや予断を許さない事態にある。
このような現実に際して、警察により実施されている警備は、集会やデモを憲法の理念に基づいて保障するものではない。都公安条例に関する最高裁判決は、現在に至るまで続く、警備当局者による恣意的な集団行動の規制を容認した点で、民主主義を実質的に大きく損なっていると考えるが、その判決においても、「公共の安寧の保持を口実にして平穏で秩序ある集団行動まで抑圧することのないよう極力戒心すべき」としている。それにもかかわらず警備当局者は、「右翼にも表現の自由がある」とうそぶき、右翼団体構成員が「殺すぞ」などの脅迫と暴力を伴いつつ、歩道や車道上でほしいままに実質的な示威行進と妨害行動をすることを平然と許しながら、苦情申出人らを含む実行委員会による正当なデモ行動を強く抑制し続けている。
表現の自由などの人権は、憲法をはじめとする制度的保障はもちろんだが、その実質的な保障を前提としつつ、社会における具体的な営為によってこそ実現される。苦情申出人らを含む実行委員会による主張と行動は、まさにこれを正しく実現することを求めるものであり、右翼暴力団による暴行を拱手傍観しつつ、それを口実としてひとびとの表現と行動を圧殺しようとする警備は、不法に人権を蹂躙するものに他ならない。公安警察官らによるビデオ撮影も、そのほとんどは右翼による妨害行動を撮影するのではなく、デモ行動の参加者の監視のためにのみ用いられている。これもまた、行動参加者に対する脅迫や萎縮効果をこそ意図したものであり、肖像権を侵害し表現の自由を侵すものである。
警視庁警備部、公安部、そして所轄の警察署による、このような誤った権力行使は、決して繰り返されてはならない。苦情申出人らを含む実行委員会は、思想・信条の自由、表現の自由という権利を実現し、街頭で安全に行使していくために、またそのことを前提に集まってくる参加者の安全を守るために、東京都公安委員会に対し、再び強く要請する。
上記の事態は、憲法上の権利や自由が十分に保障された状況とはほど遠いものであった。それは、警察による適法な警備がなされていなかったことに他ならないと考える。これらについて、適切な調査と改善が早急になされることを求める。
以上、苦情を申出るものである。


別紙
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申入書
警視庁警備部長 殿
警視庁新宿警察署長 殿
警視庁四谷警察署長 殿
反安保実行委員会
反「昭和の日」行動実行委員会
 私たち反安保実行委員会と反「昭和の日」行動実行委員会は、4月29日、「象徴天皇制の戦争・植民地支配責任を撃つ!4・29反『昭和の日』行動」を行うにあたり、これまで私たちが主催したデモの経験を踏まえ、4月29日当日の貴職による警備について、申し入れます。
 近年、右翼団体の排外主義的な政治活動が猖獗をきわめ、それとともに右翼暴力団の構成員らによって、集会やデモの参加者が直接的な暴力にさらされる事態も頻発しています。
 このような現実に際して、警察により実施される警備は、集会やデモを憲法の理念に基づいて保障するものではありません。それどころか、右翼暴力団が参加者に対してほしいままの暴行をなすことや、轟音による妨害行為を行うことを勧めているに等しいものであり、およそ表現の自由を認める法治国家とは言えない事態です。
 昨年の4月29日には、警備当局・担当者の意向を最大限に斟酌し、デモの進路を大幅に変更しました。しかし、警備担当者に示唆されて変更したルートである新宿中央通りから西新宿二丁目、さらに甲州街道のほぼ全面にわたり、あらかじめ右翼暴力団らの大型街宣車が配置されており、デモ行動は強く規制され、アピールの声はかき消され、行動の目的の達成は大きく損なわれました。新宿周辺が、警備当局の意向により、むしろ右翼暴力団の街宣の場と変えられたことに、私たちは強く抗議するものです。
 集会や集団示威行動においては、まずなによりも参加者の主体的な意志や表現が尊重されねばなりません。しかし、右翼や道路交通等を警備の名目としながら、警察による警備が、集会やデモに対してのみきわめて抑圧的に実施される状況が拡大しています。昨年4月29日の事態のように、右翼団体のかきたてる騒音と警察官らの拡声器により、集会やデモの表現が圧殺されるような事態が頻発しています。
 私たちはこのような事態を繰り返すことなく、思想・信条の自由、表現の自由という権利を街頭で安全に行使していくために、またそのことを前提に集まってくる参加者の安全を守るために、再度、貴職に対し、以下を強く要請します。
1.右翼のデモ参加者に対する威嚇・妨害行為に対して、警察は厳正に当たること
 ・右翼に実行委員会のいかなる情報も流さないこと。
 ・右翼の街宣車をデモコースに配置させないこと。
 ・右翼団体構成員によるデモ参加者へのつきまといや暴行をさせないこと。
2.集会会場付近での参加者の監視行動や、デモ時、デモ参加者の写真やビデオ撮影を行わないこと。
 デモ隊前後の警察車両からビデオ撮影をしないこと。肖像権侵害は違法行為であるとの認識を周知徹底すること。
3.機動隊の指揮官車を、デモ宣伝カーの前につけないこと
 デモを指揮するのは警察ではないという認識を周知徹底すること。指揮官車はデモを監視しているようにしか受け取れない。
4.デモ参加者への規制および大音量でデモの示威行為を妨害しないこと
 早く歩くように指示したり、デモの後ろから押したりしないこと。不当に左右から挟み込んだり圧縮しないこと。また、大音量によるデモ行進の告知をしないこと。デモ行進は一目瞭然であって告知は不要であり、大音量のアナウンスはデモの示威行為を妨害している。
以上

2014/08/05

カーニバル17号[主張]

安倍政権の戦争政策を許さず  8.15 反「靖国」行動をともにつくろう!


  八月一五日の「全国戦没者追悼式」は、今年もまた天皇皇后が出席する国家儀礼として政府主催により開催される予定となっている。

 国家による儀式、なかんずく「慰霊」や「追悼」の儀式は、政治や経済、軍事などの政策の具体的なありようや、誤った政策による害悪の大きさに比べると、その役割は小さいものとしばしば見做される。しかし、それが国家のイデオロギーのフレームを明確に指し示すものとして重視されるべきであることを、私たちはずっと主張してきた。

 山田昭次さんの近著「全国戦没者追悼式批判〜軍事大国化への布石と遺族の苦悩」にも指摘されているが、昨年の安倍による「式辞」は、安倍の第一次政権時のものと比較してすら大きく異なるものだった。

 このかんの首相の式辞には「アジアの諸国の人々に多大の損害と苦痛を与えた」ことへの「反省」と「哀悼」、さらに「不戦の誓い」を意味する内容が必ず言及されており、それは、天皇の「お言葉」なる式辞が、ほぼ判で押されたように固定的なものとなっていることに対応するものでもあった。

 ところが、昨年の安倍の「式辞」では、そのくだりがごっそりと削除された。これに代わり、この男の口から吐かれると虫唾が走るので、「美辞麗句」と形容するのもおぞましく感じる種類のコトバがずらずらと並べられ、わずか六百数十文字のうち、「御霊」という神道用語を用いたフレーズは、これまでの一個から四個へと大盛りになった。そして、昨年末には多くの人々や各国の厳しい批判をも顧みず、靖国神社への参拝を強行したのである。

 これらはもちろん、安倍政権が現行憲法の全面的な改悪を意図し、国家秘密法などの制定や「集団的自衛権」行使に関する解釈改憲などの立憲主義の破壊、武器輸出や沖縄の軍事基地建設など、あらゆる面で軍事国家化の政策を推進していることに、完全に対応しているものであることは誰の目にも明白だ。

 さらに、数々の経済政策や税制の改悪は、個々の経済政策のもたらす「効果」すらも相互に矛盾した支離滅裂な様相を示しており、企業活動の多くの側面におけるいっそうの「ブラック」化を進め、セーフティネットをずたずたにして、ひとの生存権をも否定しているものとなっている。

 しかし、安倍政権やその周辺のグループによる教化宣伝・宣撫政策は、これらの事実や、政権に対する批判を圧殺する目的で、きわめておぞましいものとなっている。かつて「女性国際戦犯法廷」の番組への介入で味を占めた安倍らは、各メディアの首脳に対する接待や利益誘導、NHK会長人事のゴリ押しにはじまり、ネット企業やメディアへの統制を強化している。「国家秘密法」や「集団的自衛権」など大きい政治対立をはらんだ報道においては、つねに首相や閣僚の発言のみが長時間流されるという異常な事態が続くが、七月三日の「クローズアップ現代」などでは、番組放映後にも菅幹事長から直接的な圧力がなされたという。歴史認識などの面でも、日本会議や地方議員を通じ、極右を煽り立て自治体や学校に圧力をかけるなどして「改竄」や「自粛」をねらう、各地での妄動も数多く報告されている。

 いま、イスラエルの右翼議員は「パレスチナの母親を皆殺しにせよ」と叫び、ガザでは連日にわたり正規軍による大虐殺がなされている。安倍政権の進める軍事政策は、疑いもなく、アメリカの「敵」を殺すと同時に、自衛隊の兵士の戦闘による死を予定するものとなった。その死者を「靖国」の「神」として「祀る」ことも安倍らはもくろんでいるだろう。私たちを含む実行委員会による、反「靖国」の闘いは、こうした状況下で、微力ながらもこれまで以上に大きい課題を担っていかなければならない。今年も警察や右翼による激しい攻撃が予想されるが、これに屈するわけにはいかない。安倍政権の戦争政策にわずかずつでも抵抗し、国家の暴力や欺瞞を打ち破る闘いをつくっていこう。
(蝙蝠)

2014/07/22

安倍戦争国家の「追悼」を許さない ! 8.15反「靖国」行動 集会とデモへ!!

 
安倍戦争国家の「追悼」を許さない ! 
8.15反「靖国」行動 
集会とデモ

▼日時
2014年8月15日(金)
13時15分開場

集会後デモ
 
▼場所
全水道会館4F (JRほか 水道橋駅2分)
http://www.mizujoho.com/front/bin/ptlist.phtml?Category=9177

▼発言
北村小夜(元教員)・天野恵一(実行委)
 
 
▼7月1日、安倍政権は「集団的自衛権の行使」を合憲と解釈し直す閣議決定をし、本格的な戦争国家となることを宣言した。憲法も国会も無視したこの暴挙は、瀕死の状態にある「平和憲法」に最終的な一撃を加えた。安倍政権は、昨年12月に強行した安倍靖国参拝で侵略戦争と植民地支配の歴史を肯定し、今回の解釈改憲閣議決定で近い将来の戦争をも承認したのだ。そして、同時に進行していることは秘密法や沖縄辺野古・高江への新基地建設といった、具体的な戦争準備である。

▼このような状況下、また8月15日がやってくる。この日は、1945年、当時の天皇裕仁が連合軍に降伏したことをラジオで告げた日だが、後日「戦没者を追悼し平和を祈念する日」とされた。しかし、このような国家が遂行する「全国戦没者追悼式」や靖国参拝が「平和」にもとづくわけがない。安倍の言う「平和」が戦争でしかないことを、私たちは声を大にして訴えていきたい。

▼基地建設反対の声も、戦争反対、「靖国」反対の声も、暴力的に押し込められる。一方で天皇一族は自らの歴史的責任を棚上げにして、戦争の犯罪性・暴力性をあたかも相殺できるかのごとく「慰霊・追悼」を繰り返す。このように一体化した暴力と欺瞞の一切合切を批判し抜き、この政治状況に立ち向かうための論理と行動をつくり出していこう。

 8.15の集会とデモへの参加を! ともに!


安倍戦争国家の「追悼」 を許さない! 反「靖国」行動実行員会 http://2014815.blogspot.jp/
振替●00110-3-4429[ゴメンだ ! 共同行動]
 
【呼びかけ団体】
アジア連帯講座/研究所テオリア/立川自衛隊監視テント村/反天皇制運動連絡会/「日の丸・君が代」強制反対の意思表示の会/靖国解体企画/靖国・天皇制問題情報センター/連帯社/労働運動活動者評議会
 

2014/07/16

7・21 安倍戦争国家の「追悼」を許さない! 討論集会


▼日時  
2014年7月21日(月・休) 13時15分開場
 
▼場所 
笹塚区民会館 (京王新線「笹塚駅」徒歩8分)

▼問題提起
日本戦没学生記念会(わだつみ会)(高橋武智)
日本キリスト教協議会(NCC)靖国神社問題委員会(荒井克浩)
靖国解体企画(村上らっぱ)
反「靖国」行動実行委(北野誉)  

日本政府はサンフランシスコ講和条約発効直後の1952年5月2日、第1回「全国戦没者追悼式」を開催し、1963年以降、8月15日を定例日とした。8月15日とは、1945年のこの日、植民地主義・侵略戦争の最高責任者であった昭和天皇裕仁がポツダム宣言受諾をラジオで公表した日でしかない。1982年、政府はこの日を「戦没者を追悼し平和を祈念する日」と閣議決定・意味づけし、マスコミも毎年この前後に「戦争と平和」をテーマに報道を繰り返す。だが、靖国神社およびその界隈には、「平和」とはほど遠い空気が充満している。
 今年もその8月15日がやってくる。戦争をするための法整備に明け暮れる国家が、「戦没者」を追悼することの意味を、再度問いたださなくてはならない。
 例年8.15には、複数のグループ・団体が反戦や平和を訴える行動をそれぞれに続けてきた。ここ10年以上、「靖国神社」が大きな焦点ともなっている。その行動をつくり出し、参加してきた人々に集まっていただき、8.15を捉え返し、「靖国神社」批判をどのように出していくのか、意見を出し共有しあう場をつくっていきたい。
そして、その議論の成果を8.15行動へと繋げていきたい。
 戦争へ戦争へと突き進む安倍政権下の8.15行動をつくり出すための討論集会です。続く8.15行動ともども、参加を呼びかけます。歴史に連なるこの問題への取り組みにぜひご参加を!


●「全国戦没者追悼式」:以下、すべて閣議決定による
1952年5月2日 第1回「全国戦没者追悼式」を、新宿御苑にて開催
1959年3月28日 第2回を千鳥ヶ淵戦没者墓苑にて開催
1963年8月15日 第3回を日比谷公会堂にて開催
1964年8月15日 第4回を靖国神社にて開催
1965年8月15日 第5回を日本武道館にて開催
     *以降は、8月15日に武道館にて開催が続く


主催: 安倍戦争国家の「追悼」 を許さない! 反「靖国」行動実行委員会
http://2014815.blogspot.jp/
 振替●00110-3-4429[ゴメンだ ! 共同行動]

【呼びかけ団体】
アジア連帯講座/研究所テオリア/立川自衛隊監視テント村/反天皇制運動連絡会/「日の丸・君が代」強制反対の意思表示の会/靖国解体企画/靖国・天皇制問題情報センター/連帯社/労働運動活動者評議会

2014/07/15

「公安は天皇のための尾行をやめろ!」共同声明報告

 
「公安は天皇のための尾行をやめろ!」共同声明へのご賛同ありがとうございました。おかげさまで同声明には、171団体・867名(計1038)ものご賛同をいただきました。
 
公安のつきまといを止めさせました!
 共同声明運動をはじめた5月以降、公安警察は目に見える形でのAさんのつきまとい・嫌がらせをやめました。公安の人権侵害を許さないたくさんの声が集まった力です!
 
●二度と、誰も、被害者にさせないために
 意思表示をする人々への、同様のつきまとい・嫌がらせは全国で起きています。二度と、誰も、こんな権力犯罪の被害者にさせないために、共に声をあげていきましょう!(2014/7/8)
【公安は天皇のための尾行をやめろ!実行委員会】




公安は天皇のための尾行をやめろ!共同声明

市民団体「立川自衛隊監視テント村」のメンバーであるAさんは、2013年10月から半年以上、公安刑事の執拗な尾行・嫌がらせを受けています。深刻な人権侵害であり、警視庁に即刻中止するように求めます。


●尾行の発端となった天皇来訪に対する抗議の意思表示
 尾行の発端となったのは、昨年10月、国民体育大会の競技観戦のためにAさんの暮らす町に天皇夫妻が訪れたことでした。市は広報で市民に「奉送迎」を呼びかけ、大量の日の丸小旗を配布しました。
 Aさんは「全ての市民が天皇を歓迎しているわけではない」ことを示そうと、日の丸を振る市民の傍らで、天皇の車に向けて「もう来るな」と書いた小さな布を掲げました。抗議場所はガードレールのある歩道上であり、車列を妨害したわけでもありません。憲法で保障された最低限ともいえる意思表示でした。   


●天皇移動日のつきまとい・嫌がらせ行為の数々
 その数日後、突如公安刑事の尾行が始まりました。尾行は、天皇が皇居を離れ、視察に訪れたり式典に参加する日に行われています。尾行の日数は計25日以上に及び、自宅付近・職場・テント村の活動現場などAさんは行く先々で複数の公安刑事につきまとわれています。
刑事は隠れることもなく、Aさんに数メートルまで接近したり、職場のドア越しに大声を出すといった嫌がらせをしています。「あんなことしたんだからずっとつきまとってやる」といった脅迫発言も行っています。
 2014年3月からは、立川テント村の活動にも尾行刑事が登場し、嫌がらせはエスカレートしています。


●公安警察は尾行をやめろ!表現の自由・民主主義を獲得しよう!
これらの行為は、天皇への抗議活動に対する報復的・懲罰的なものとして行われている事は明白です。
 これまでも、天皇の行く先々で同様のことが行われてきました。国体や全国植樹祭といった天皇行事が行われるたびに、公安警察による嫌がらせや、微罪をでっち上げて逮捕する予防弾圧が繰り返されてきました。
「不敬罪」の時代ではありません。天皇制に批判的な表現は、天皇の前でも当然保障されるべきです。
私たちは「天皇に関することはしょうがない」という意識を乗り越えて、人権と民主主義のために、Aさんに対する尾行・嫌がらせを即刻やめるよう警視庁公安部に強く要求します。
警視庁はAさんに対する尾行・嫌がらせを即刻やめろ!警察は天皇のための人権侵害を二度と行うな!


2014年7月2日 賛同発表
呼びかけ:立川自衛隊監視テント村/やってる場合か!「スポーツ祭東京」実行委員会/三多摩労働者法律センター


団体賛同・171団体              
あ行)旭日ダイヤ闘争支援共闘会議/アジア連帯講座/麻生邸リアリティツアー事件国家賠償請求訴訟団/ATTAC Japan(首都圏)/アルバイト・派遣・パート非正規等労働組合/いのちと未来をみつめるハナミズキの会/茨城不安定労働組合/うちなんちゅの怒りとともに!三多摩市民の会/映画『侵略』上映委員会/大阪此花発!STOPがれき近畿ネットワーク/沖縄とむすぶ市民行動・福岡 
か行)春日井学校労働者組合/学校事務職員労働組合神奈川/関西争議交流会/関西大弾圧救援会/関西大弾圧救援会・東京の会/関西単一労働組合黒川乳業分会/同組合・大阪大学分会/同組合・兵庫県立こども病院分会/管理ネット(kanri.net)/北九州自立連帯労働組合/救援連絡センター/教育があぶない!北摂市民ネットワーク/教育社労働組合/教育社闘争支援連帯会議/共謀罪新設反対国際共同署名運動/キリスト教事業所連帯合同労働組合/くにたち駅前反戦/刑法改悪阻止!保安処分粉砕!全都労働者実行委員会/ケミカルプリント闘争を共に闘う会/研究所テオリア/原発イヤだ!府中/言論・表現の自由を守る会/航思社/公安警察解体!反弾圧・反警察運動/子どもの未来を望み見る会/神戸高速ユニオン
さ行)三多摩合同労組/同組合ケミカルプリント分会/同組合・三信自動車/同組合・中大生協/同組合・東海技研分会/三多摩労組争議団連絡会議/死刑廃止・タンポポの会/しずおか改憲阻止の会/静岡県学校労働者組合/自治体労働者組合・杉並/12・6秘密法国会傍聴者弾圧救援会/出版労働者連帯会議/女性と天皇制研究会/新空港反対東灘区住民の会/人権平和・浜松/STOP原子力★関電包囲行動/ス労自主・京浜支部連合会/西部地区労働者共闘会議/精神障害者カワセミの会/全関東単一労働組合/全関東単一労働組合武谷病院分会/戦争に協力しない!させない!練馬アクション/全国金属機械労働組合港合同/同組合・昌一金属分会/同組合・協和金属分会/同組合・田中機械分会/同組合・矢賀製作分会/同組合・大熊鉄工分会/同組合・協和機工分会/同組合・港高周波分会/同組合・関西警備分会/同組合・南労会分会/同組合・ネグロス電工分会/同組合・アートアド分会/同組合・サンコー分会/同組合・イヅツヤ分会/同組合・NRB分会/同組合・コーヨー急送分会/同組合・大輪産業分会/同組合・富士加工分会/同組合・レインボー分会/全国労働委員会対策ネット/戦時下の現在を考える講座/争議団連絡会議
た行)大道測量闘争支援共闘会議/第27回府中平和まつり実行委員会/たがわ生協労働組合/多摩あおば病院労働組合/地域共闘交流会/千葉高教組市川支部「ひょうたん島研究会」/中大生協・吉田さんを支える会/中部地区労働者交流会/辻つじ反戦ながし/ディストピアTOKYO/天皇制に問題あり!福岡連絡会/天皇制を考える会:静岡/天皇問題を考える市民ネットワーク(大分)/東京地労委対策会議/東京中部地域労働者組合/同組合・旭ダイヤ/同組合・論創社/同組合・東邦エンタープライズ分会/同組合・酒巻商店対策会議/同組合・中外臨床研究センター対策会議/同組合・東京中央サトー対策会議/同組合・エヌアイシーソフト対策会議/同組合・スミダ電機対策会議/同組合・冨士屋スーパー/東京南部労働者組合/同組合・新日東電化/同組合・二葉/同組合・トラストパーク/同組合・ユニック/同組合・HNC/同組合・太陽製薬/同組合・鈴木さん闘争/東京ふじせ企画労働組合
な・は行)並木道の会/南部地区労働者交流会/日本冤罪・死刑研究所/日本キリスト教団岩見沢教会教会役員会/排外主義にNO!福岡/「バスストップから基地ストップ」の会/破防法・組対法に反対する共同行動/反安保実行委員会/反改憲運動通信/反原発たねがしま/反戦反天皇制労働者ネットワーク・関東/反戦平和熊毛/反弾圧研究会/反天皇制運動連絡会/「日の丸・君が代」の法制化と強制に反対する神奈川の会/福岡グリーンコープ自立労働組合/福岡市民救援会/福岡地区合同労働組合/ふじせ闘争支援共闘会議/ふちう歴史苦楽部/府中緊急派遣村/府中緊急派遣村労働組合/仏教徒非戦の会・福岡/フリーター全般労働組合/フリーターユニオン福岡/平和をあきらめない人々のネットワーク・福岡/北部労働者法律センター
ま・や行)未来を考える会/未来を紡ぐ市民の会・種子島/みらくる∞未来を創るにんげんアクション(関西)/明治大学生活協同組合労働組合/明大生協闘争支援共闘会議/靖国解体企画/靖国・天皇制問題情報センター/山田書院労働組合/山田書院闘争支援連絡会議/有事立法・治安弾圧を許すな!北部集会実行委員会/有事立法に反対する府中市民の会/ユニオン東京合同/横浜生活保護利用者の会/4・29『昭和の日』に考える集会・実行委員会
わ・ら行)連帯労働者組合/同組合・杉並/同組合・ジャレコ/同組合・大道測量/同組合・ファミリーマート/同組合・ライフエイド/同組合・不二出版/同組合・板橋区パート/同組合・武蔵学園/同組合・富士テレコム/同組合・東洋化学/同組合・末広印刷/労働運動活動者評議会/労働者共闘/労働法制改悪阻止・職場闘争勝利!労働者連絡会


個人賛同867